一般社団法人 京都府作業療法士会
会長 渡邉 聡
会長あいさつ
平素より,一般社団法人京都府作業療法士会(以下府士会)の活動にご理解・ご協力を賜り厚く御礼申し上げます.
2022年5月22日の第8回京都府作業療法学会と同日開催されました社員総会にて,これまで15年の長きにわたり(一社)京都府作業療法士会を牽引し続けて下さった平山前会長から受け継ぎ,第4代会長を拝命いたしました,渡邉 聡でございます.
これまで諸先輩方が紡いできた府士会の歴史に最大限の敬意を払いながら,全ての府士会員の現場での活躍に寄与すべく,府士会の活動について以下の点についてまずは注力を図っていきたいと考えております.
府士会活動について
続くコロナ禍の折,活動の場としてのオンライン環境が選択されることが増えています.
家に居ながら知見に触れられることは大変喜ばしいことながらも,集いの場で五感全てを介してつながりを持つことを求める声に府士会員が応えきれていない現状も少なくありません.
その様な中でありながらも各圏域の自治体や地域のみなさまからの要請を受けての事業等について,充分な吟味をもって実施を重ねて参りました.
具体的には当会が主催する事業(研修会やイベント,地域支援活動,理事会,部会,委員会など)は原則として対面では行わず,WebやE メールなどのICTを活用したリモートでの方法や,対面に代わる手段をとることを原則としながら,関係者間で事前に充分な検討を行い,対面での実施が必要かつ可能と判断する事業や会議等については,その場にあつらえた感染対策を模索し続け実施しております.
このように,充分な吟味を図った上での府士会活動については,会員個々人だけでなく府士会全体でその責を負えるよう仕組みを講じ続けて参ります.
府士会活動だけでなく,活動と参加に深い理解と感染対策に知見を持った作業療法士が,広く京都府民のみなさまの作業について提案を図る場は今後より増えてくることが予見されます.
やりたいこと/やるべきこと/やろうと思っていることを叶えていくことが得意技な作業療法士ですから,その提案の手段を柔軟に持つことができると信じています.
圏域ブロック単位で会員相互につながることができる場を模索したい
昨年度において,社会貢献局 公益部に自動車運転支援委員会が発足しました.
自動車運転支援の枠組みは,自動車に乗りたい・家から離れた場所に移動するための移動手段を確保したいなど多岐に渡ります.そのような共通の支援課題を持つ会員同士が京都府下各圏域から一つの場に集い,共同して取り組みを行い,その活動を通して必要な体制を京都府作業療法士会内に講じていくことが,結果として圏域ブロックシステムの構築に繋がると考えています.
臨床実習のありかたや卒後教育について
コロナ禍により実習の機会に恵まれないまま臨床現場に立つ新卒会員への卒後教育についても,養成校教育現場との連携を図りながら必要な取り組みを講じるべく,学術局 養成部内に卒後教育委員会が創設されました.各現場の代表者等からの意見収集を図り,養成校と現場だけに負担を強いることの無い,卒後教育の形について議論を重ねてまいります.
また,ICTを活用した情報発信も活用し,養成校教育・卒後教育のどちらにも当会として積極的に寄与を図ることで,士会運営における次世代の担い手を養成することに繋げていきたいと考えております.
さいごに
自治体で実施される施策や障害福祉領域の現場においては,専門性+αの提案ができる専門職が求められ,その求めに応じ続けてきた地域支援に携わる会員一人一人の尽力があります.ありがたいことにこのような活動が行政に認められ,様々な委託事業等のお声をいただいております.
会員全てがこのような事業等の実務に取り組まねばならないといった考えはではありません.
病院・施設・在宅支援等々…全ての現場は元々地域で活用されている資源として存在しており,どの現場での働き方においてもそれぞれの在り方で地域支援に寄与しているのだという意識を持って目の前の対象者への支援に注力できるために,当会の取り組みが在るという関係としていきたいと考えております.
日々,臨床・現場に丁寧に関わり続けている作業療法士の働きを全て地域資源として認めてもらうために,府士会活動があるということを府下全ての作業療法士(会員・非会員の分け隔てなく)に知ってもらい,相互に元気を分かち合える関係となっていきたい.そのように考えております.
これからも,府士会員が元気になれる作業を考え続けて参りますため,どうぞよろしくお願いいたします.